
柔らかさと懐かしさを秘めたフルーティーな味わい『シトラスバケーション』
フルーツエールシリーズ、2021年夏の新作第2弾『シトラスバケーション』。
熊本県産の河内晩柑(かわちばんかん)とエール酵母で醸した、柔らかな味わいの一杯に仕上がりました。
河内晩柑とは
- 熊本県河内町で昭和10年に発見された柑橘で、比較的温暖な地域で栽培されています
- 『河内』という地名と、年を越して春を過ぎた夏が収穫時期ということから「晩」の柑橘とされ『河内晩柑』と名付けられました
- 外観から和製グレープフルーツと称されていますが、苦味は少なくさっぱりとした甘味のある品種です
河内晩柑の風味を活かすため、いまトレンドにもなっている低アルコールを意識したセッションスタイルも取り入れています。
さらっと飲める、夏にぴったりの味わいに仕上がりました。
セッションスタイルとは
- 伝統的なビアスタイルを踏襲しながらも、アルコール度数だけを低くしたものです
- アルコール度数は5%以下のものが多く普及しています
- アメリカのクラフトビールシーンでよく見かけるスタイルです
今回は、そんな『シトラスバケーション』のフルーティーな味わいに注目。
共同開発元である宮崎ひでじビール金井さんに、フルーティーな味わいの秘訣についてお話を伺いました。
柔らかさと懐かしさを、すっきりと楽しめる
河内晩柑は、元々どんな味の果物なんでしょうか?
柔らかい味わいのグレープフルーツと言うと分かりやすいでしょうか。
さらに、夏みかんのような懐かしさも感じられる果物ですね。
晩柑は、時期になると特に産地で出回るようになるんです。
私たちは果汁を仕入れてビールと一緒に醸しています。
過去に河内晩柑を使用したビールを造られたことはありますか?
宮崎ひでじビールでは、2016年に熊本の復興支援として造ったことがあります。 そのときの経験を活かしながら、レシピを試行錯誤してすっきりとした美味しさに仕上げました。
これまでの共同開発を振り返って
今回は4度目のコラボレーションですね!これまでに一緒に造ってきたビールを改めて振り返るといかがでしょうか?
日向夏セゾン(2020年6月)は、地元宮崎の特産である日向夏の味わいとセゾン酵母によって、スパイシーで複雑な酸味が特徴のビールでしたね。
日向夏IPL(2021年3月)は、日向夏の苦味の部分とホップの苦味が増し増しで、苦味の尖ったフルーツスタイルに仕上がりました。
サンセット・ライムエール(2021年6月)は、酸味の強い平兵衛酢(へべす)と独特の風味を持つベルジャン酵母でキャラクターをしっかり出すことができました。
『シトラスバケーション』は、味わいにどのような違いがありますか?
今回の『シトラスバケーション』は、酵母のキャラクターとしては比較的穏やかです。
ホップも強くないので、河内晩柑の上品な風味がしっかりと感じられます。
他の果物で例えるなら、グレープフルーツと夏みかんが前に出てくる感じですね。
小麦由来の少しほんのりとしたまろやかさも一緒になっていて美味しいですよ。
夏の思い出を味わうように
河内晩柑の味わい深さを存分に楽しめる一杯、どのようなイメージでお楽しみいただきたいですか?
『シトラスバケーション』は、リラックスした気持ちになれるビールに仕上げることができました。
河内晩柑の深い味わいが、素直にスッと口に入っていく印象です。
とげとげしすぎない酸味も心地良いですね。
夏の後半に、夏みかんのような懐かしい香りを感じながら、夏の思い出を味わうようにお楽しみいただければと思います。
宮崎ひでじビール株式会社
宮崎県の北部、水のきれいな行縢(むかばき)山の麓でクラフトビールの製造・販売を行っているブリュワリー。
伝統的なスタイル、飛び抜けたようなスタイル、地元に根ざしたスタイルなど、様々なスタイルのビールをスタッフ一同楽しみながら醸している。
CRAFTXとは、日向夏セゾン(2020年6月)、日向夏IPL(2021年3月)、サンセット・ライムエール(2021年6月)を共同開発。(いずれも完売)
日向夏セゾンは、第6回「世界に伝えたい日本のビアカルチャー」ビール部門優秀賞を受賞。
金井 大
ビール好きが高じて、宮崎ひでじビールに就職。
現在は企画、営業などを担当。
「ビールは肩肘張らずにリラックスして楽しめる、自由な飲み物です。いろんなビールでいろんな楽しみ方をすると、もっとクラフトビールのカルチャーが盛り上がるし、楽しめると思います!」